10月1日から6日まで開催される温習会とともに、京都の秋は始まります。
秋の味わいに欠かせない食材といえば、やはり松茸です。
祇園川上では、信州木曾福島に暮らす松茸採り名人が採ったものを使用しております。
採れてすぐの状態で送られてくる松茸は、何と言っても香りが違います。
その松茸をふんだんに使い、鱧と合わせて土瓶蒸しにしてお出ししております。
この時期の鱧は「秋鱧」とも呼ばれ、水温の低下とともに脂ののりが増し旨味が格段に上がります。
夏のあっさりとした味わいに対して、
しっかりとした旨味とねっとりとした舌触りが特徴で、
松茸との相性は格別でございます。
秋の深まりともに、京都の街並みは
紅葉で色づいたもみじやいちょうで彩られます。
その光景を表現した一品が「吹き寄せ八寸」です。
ふっと息を吹いた時に、もみじがふわっと
舞い上がるような風景を思い描きながら盛り付けを致します。
お客様に季節を感じて頂く最初の一品ですから、
彩り豊富に実りの季節を意識して仕上げます。
昔に比べ、ここ数年は秋を感じられる期間が短くなってしまったように感じます。
それでも、春や秋は四季の中でも最も美しい季節ですから、その美しさを料理を通じて存分に表現をさせて頂きたいと存じております。
祇園川上 店主
※税込・サービス料別